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国産電算機のピンアサイン
映像端子編その 2


もくじ

はじめに

ディスプレイへ映像を映したい場合、映像端子の形状やピン数の他に、/HSync ( 水平同期信号 ) の周波数や解像度、信号レベルの違いが影響する事も有りますので、注意して下さい。


映像端子 ピンアサイン
 ( PC-9801、PC-9821 および FM TOWNS 二段型 ) 

次に、PC-9801 と、PC-9821 および FM TOWNS のうち端子のピン配置がいわゆる二段型になっているアナログ RGB および、PC-9801 と PC-9821 のデジタル RGB の映像出力端子のピンアサインを示します。表中、最も左端の数字はピン番号です。

映像端子 ピンアサイン
 ( PC-9801、PC-9821 および FM TOWNS 二段型 ) 


PC-9801
PC-9821
ANALOG
RGB
※1
※2
PC-9801
DIGITAL
RGB
※2
※3
FM TOWNS
RGB OUT
※4



IEC 60807
 ( D-Sub 15pin ) 
※5
DIN
45326
※5
※6
IEC 60807
 ( D-Sub 15pin ) 
※5



参考写真
-1
参考写真
-2
参考写真
-3
1 Red +12V Red
2 Red GND GND Red GND
3 Green Clock Green
4 Green GND /HSync Green GND
5 Blue /VSync Blue
6 Blue GND Red Blue GND
7 YS Green CSync
8 YS GND Blue YS GND
9 CSync
※7
- YS
10 Audio-L
※8
- AV
11 Audio-R
※8
- Non Connected
12 Audio GND - Sync GND
13 AV - SCLK
14 /HSync - /HSync
15 /VSync - /VSync
  • ※1
    PC-9800 シリーズのうち、主に平成六年 ( 1994 年 ) までに発売開始された機種。ただし例外も有り。
  • ※2
    EPSON PC シリーズ ( PC-98 互換機 ) は、手元に根拠となる資料が無く詳細は不明だが、おそらく同等だと思われる。
  • ※3
    PC-9800 シリーズのうち、主に PC-9801 US よりも前に発売開始されたデスクトップ機。
  • ※4
    一部の機種を除く。
  • ※5
    端子の物理的形状の規格。
  • ※6
    丸型の DIN 端子そのものの規格に関する補足事項は、こちらの記事を参照の事。
  • ※7
    アスキー出版局「テクニカルデータブック」の HARDWARE 編 ( 1995 年 4 月出版の改訂 2 版 ) では実装されている事に成っているが、省略されている機種も有るようだ。 ( CAT-2 様の令和元年 ( 2019 年 ) 7 月 31 日の投稿 ) 
  • ※8
    アスキー出版局「テクニカルデータブック」の HARDWARE 編 ( 1995 年 4 月出版の改訂 2 版 ) では、「PC-8800 シリーズとの互換性の為にアサインされているが、PC-9800 シリーズでは使用されていない」と記述されているが、実装されている機種も有る、という証言 ( CAT-2 様の令和元年 ( 2019 年 ) 7 月 30 日の投稿 ) がある。

映像端子 ピンアサイン
 ( PC-9821 および FM TOWNS 三段型、VGA 端子 ) 

次に、VGA 端子と、PC-9821 および FM TOWNS のうち端子のピン配置がいわゆる三段型になっている映像出力端子のピンアサインを示します。表中、最も左端の数字はピン番号です。

VGA 端子の VESA DDC 関連は接続していなくても使用出来ますが、機器本体が誤作動する場合は DDC エミュレータが必要になります。

映像端子 ピンアサイン
 ( PC-9821 および FM TOWNS 三段型、VGA 端子 ) 


PC-9821
ANALOG
RGB
※1
FM TOWNS
RGB OUT
※2
VGA 端子



IEC 60807
 ( Mini D-Sub 15pin ) 
※3



参考写真
-1
1 Red Red Red
2 Green Green Green
3 Blue Blue Blue
4 Non Connected Non Connected Monitor ID 2
※4
or
Non Connected
5 GND GND DDC GND
6 Red GND Red GND Red GND
7 Green GND Green GND Green GND
8 Blue GND Blue GND Blue GND
9 Non Connected Non Connected +5V
 ( 50mA 程度 ) 
※7
or
+12V ※8
or
Non Connected
10 Sync GND Sync GND Sync GND
11 Non Connected Non Connected Monitor ID 0
※4
or
Non Connected
12 Non Connected Non Connected Monitor ID 1
※4
or
SDA ※5、※6
or
Non Connected
13 /HSync /HSync /HSync
※9
14 /VSync /VSync /VSync
※9
15 Non Connected Non Connected Monitor ID 3
※4
or
SCL ※6
or
Non Connected
  • ※1
    PC-9800 シリーズのうち、主に平成七年 ( 1995 年 ) 以降に発売開始された機種。
  • ※2
    FM TOWNS シリーズのうち、SN やFMV TOWNS など一部の機種。
  • ※3
    端子の物理的形状の規格。
  • ※4
    /HSync および /VSync と組み合わせて、受像機 ( ディスプレイ ) から機器本体へ向けて、正常に受像可能な映像規格を通知する為の信号。IBM PS/2 シリーズにて使用。
  • ※5
    受像機 ( ディスプレイ ) から機器本体へ向けて、正常に受像可能な映像規格を通知する為の信号。クロック信号は /VSync で、VESA DDC1 に対応した機器にて使用。
  • ※6
    受像機 ( ディスプレイ ) から機器本体へ向けて、正常に受像可能な映像規格を通知、もしくは双方向でデータを送受する為の信号。VESA DDC2B 以降の規格に対応した機器にて使用。バージョンにより信号の詳細な仕様は異なる。
  • ※7
    VESA DDC2B 以降の規格に対応した機器にて、機器本体から受像機 ( ディスプレイ ) へ向けて EDID 取得用の電源として供給。
  • ※8
    IBM PS/55 シリーズ用の 5574などの受像機 ( ディスプレイ ) は、+12V を印加する事で受像機 ( ディスプレイ ) 内部の継電器を動作させ、電源を投入する。
  • ※9
    DPMS 対応の受像機 ( ディスプレイ ) では /HSync と /VSync の有無の組み合わせにより、省電力モードを使用することが可能。

映像端子 ピンアサイン ( PC-H98 ) 

次に、PC-H98 の映像出力端子のピンアサインを示します。表中、最も左端の数字はピン番号です。

映像端子 ピンアサイン ( PC-H98 ) 
端子規格 NEC 独自
※1
端子形状 参考写真-1
端子内の
同軸端子
 ( 外側 ) 
同軸の中心は Red、周辺のシールドは Red GND
端子内の
同軸端子
 ( 中央 ) 
同軸の中心は Blue、周辺のシールドは Blue GND
端子内の
同軸端子
 ( 内側 ) 
同軸の中心は Green、周辺のシールドは Green GND
1 /HSync
2 /HSync GND
3 /VSync
4 /VSync GND
5 Non Connected
6 Non Connected
7 Power Remote
8 Power Remote
9 映像出力設定
※2
10 映像出力設定
※2
11 映像出力設定
※2
12 映像出力設定
※2
13 映像出力設定
※2
14 Non Connected
15 Non Connected
16 Non Connected
17 Audio
18 Audio GND
19 Keyboard Reset
20 Keyboard GND
21 Keyboard Ready
22 Keyboard Data
23 Keyboard Retry
24 Non Connected
25 Non Connected
26 Keyboard +5V

映像端子 ピンアサイン ( 8 ピン角型デジタル端子 ) 

次に、主に各社の 8 ビットパソコンで見かける事の多かった 8 ピン角型デジタル端子のピンアサインを示します。表中、最も左端の数字はピン番号です。

映像端子 ピンアサイン ( 8 ピン角型デジタル端子 ) 
端子規格 JIS C 5590
※1
端子形状 参考写真
なし
1 Non Connected
※2
2 Red
※3
3 Green
※3
4 Blue
※3
5 GND
6 GND
7 /HSync
※4
8 /VSync
※4
  • ※1
    一般に「8 ピン角型デジタル端子」などと呼称される。
  • ※2
    JIS 規格上は何も接続していないが、機種によっては独自に拡張して輝度信号としていた例も有る。
  • ※3
    正論理。L レベル ( 0〜0.6VDC ) 、H レベル ( 2.2〜5.0VDC ) 。入力インピーダンスは 330ohm 。
  • ※4
    負論理。L レベル ( 0〜0.6VDC ) 、H レベル ( 2.2〜5.0VDC ) 。入力インピーダンスは 1kohm 。

参考文献

  • 株式会社アスキー ( 当時 ) テクニカルデータブックシリーズ

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