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LDS-3VM について
PC-9800 シリーズ向けの外付け FDD の一つに、ランドコンピュータが製造していた LDS-3VM が有ります。
この LDS-3VM は、専用のインターフェースボードおよびケーブルとセットで使用する外付け FDD ですが、製造時期またはバリエーションの違いなのか、電源供給の方法やスイッチ類の位置が異なる場合が有るようです。
せっかくですので、手元にある LDS-3VM の端子類のピンアサインと、スイッチの機能を調査してみました。ただし、内容を完全に保証できる訳ではない ( 一部、推測で記載している部分もある ) ので、ご注意ください。
まずは、外観の様子から。
LDS-3VM の外観 |
参考写真 |
説明文 |
参考写真-1 |
正面および側面の様子。一般的に知られている LDS-3VM だと、正面は表示ランプ以外に電源スイッチおよび設定スイッチの一部が並んでいますが、この個体は表示ランプしか有りません。
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参考写真-2 |
背面の様子。一般的に知られている LDS-3VM だと、背面には FD インターフェース端子以外に電源用の AC100V 入力端子、それと設定スイッチのうち一部が並んでいますが、この個体は DC5V および DC12V を供給するための DIN 端子および、全ての設定スイッチが並んでいます。
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後述する端子および設定スイッチの外観は、先述した「参考写真-2」の画像を確認してください。
端子は、FD インターフェース端子と DC+5V および DC+12V を供給するための電源端子の二種類が並んでいますが、まずは FD インターフェース端子のピンアサインから記載します。なお、参考として NEC の 640KB FD インターフェースも併記しておきます。
FD インターフェース端子 ピンアサイン |
機種名 |
LDS-3VM |
PC-9800 シリーズ 640KB FD インターフェース |
端子 規格 |
ランドコンピュータ 独自 ※1 |
NEC 独自 ※1 |
端子 形状 |
参考写真-3 |
1 |
Non Connected ? |
GND |
2 |
Non Connected ? |
GND |
3 |
DIN 端子の 1 番ピン ※2 |
GND |
4 |
Drive Select 外部出力 ※3 |
GND |
5 |
GND |
GND |
6 |
GND |
GND |
7 |
GND |
GND |
8 |
GND |
GND |
9 |
GND |
GND |
10 |
GND |
GND |
11 |
GND |
GND |
12 |
GND |
GND |
13 |
GND |
GND |
14 |
Sync |
GND |
15 |
MFM/FM |
GND |
16 |
Window |
GND |
17 |
Read Data |
GND |
18 |
DIN 端子の 5 番ピン ※2 |
Non Connected |
19 |
不明 |
Non Connected |
20 |
Head Load |
HLD ( Head Load ) |
21 |
Drive Select 3 |
DS4 ( Drive Select 3 ) |
22 |
Index |
IDX ( Index ) |
23 |
Drive Select 0 |
DS1 ( Drive Select 0 ) |
24 |
Drive Select 1 |
DS2 ( Drive Select 1 ) |
25 |
Drive Select 2 |
DS3 ( Drive Select 2 ) |
26 |
Motor ON ※2 |
MTR ( Motor ON ) |
27 |
Direction Select |
DIR ( Direction Select ) |
28 |
Step Pulse |
STP ( Step Pulse ) |
29 |
Write Data |
WDT ( Write Data ) |
30 |
Write Enable |
WGT ( Write Enable ) |
31 |
Track 00 |
TK0 ( Track 00 ) |
32 |
Write Protect |
PRT ( Write Protect ) |
33 |
Read Data |
RDT ( Read Data ) |
34 |
Side Select |
SSL ( Side Select ) |
35 |
Ready |
RDY ( Ready ) |
36 |
Density |
Non Connected |
- ※1
端子の物理的形状の規格は、俗にアンフェノールフルピッチと呼ばれている形状の端子。製品としては、第一電子工業株式会社の 57 シリーズなどが有る。
- ※2
LDS-3VM 背面の「DRIVE SELECT」と記載されたロータリースイッチへ接続。詳細は「DRIVE SELECT」スイッチ設定一覧表を参照。
- ※3
FD インターフェース端子へ入力した Drive Select 信号を、SN7438N の NAND ゲートへ二回通してから、外部へ出力。
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次に、DC+5V および DC+12V を供給するための電源端子のピンアサインを記載します。
電源端子 ピンアサイン |
端子 規格 |
DIN 45326 ※1 ※2 |
端子 形状 |
参考写真-4 |
1 |
FD インターフェース端子の 3 番ピン ※3 |
2 |
GND |
3 |
不明 |
4 |
DC+12V |
5 |
FD インターフェース端子の 18 番ピン ※3 |
6 |
GND |
7 |
GND |
8 |
DC+5V |
- ※1
端子の物理的形状の規格。
- ※2
丸型の DIN 端子そのものの規格に関する補足事項は、こちらの記事を参照の事。
- ※3
LDS-3VM 背面の「DRIVE SELECT」と記載されたロータリースイッチへ接続。詳細は「DRIVE SELECT」スイッチ設定一覧表を参照。
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設定スイッチは、「DRIVE SELECT」と「SW1」、「SW2」および「SW3」の四種類が並んでいますが、まずは「DRIVE SELECT」の設定から記載します。
「DRIVE SELECT」スイッチ設定一覧表 |
設定位置 |
Motor ON の状態 |
FD インターフェース端子 3 番ピンの状態 |
FD インターフェース端子 18 番ピンの状態 |
NORMAL |
内部処理 ? ※1 |
OFF ? |
OFF ? |
2 |
Motor ON を 外部入力 ※2 |
OFF ? |
DC+5V と接続 |
1 |
Motor ON を 外部入力 ※2 |
DC+5V と接続 |
OFF ? |
- ※1
どこへ接続されているのか不明。内部で別の外部入力信号から、Motor ON を疑似的に生成して処理している ?
- ※2
FD インターフェース端子の 26 番ピンと、内部の FD1135D の 16 番ピンの間を直結。
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次に、「SW1」の設定を記載します。
「SW1」スイッチ設定一覧表 |
設定 番号 |
設定内容 |
1 |
Drive Select 0 の無効 / 有効 ※1 |
2 |
Drive Select 1 の無効 / 有効 ※1 |
3 |
Drive Select 2 の無効 / 有効 ※1 |
4 |
Drive Select 3 の無効 / 有効 ※1 |
5 |
Read Dataの 無効 / 有効 ※2 |
6 |
内部 FDD の Density 信号の切替 ※1、※3、※5 |
7 |
内部 FDD の Density 信号の切替 ※1、※4、※5 |
8 |
終端抵抗の無効 / 有効 |
- ※1
どれか一つのみ有効にする。
- ※2
無効にした場合は、Read Data 信号が切り離される。
- ※3
有効にした場合は、Density 信号 ( HIGH レベル入力で高密度、LOW レベル入力でノーマル密度 ) 入力で自動切替。
- ※4
有効にした場合は、High Density 信号 ( HIGH レベル入力でノーマル密度、LOW レベル入力で高密度 ) 入力で自動切替。
- ※5
6 番目および 7 番目を無効にした場合、動作方式を切り替えずにノーマル密度へ固定。
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次に、「SW2」の設定を記載します。
「SW2」スイッチ設定一覧表 |
設定 番号 |
設定内容 |
1 側 |
単一速度モード ( ディスク回転数は 360rpm 固定 ) |
2 側 |
速度切り替えモード ( ディスク回転数は 360rpm と 300rpm の自動切替 ) |
最後に、「SW3」の設定を記載します。
「SW3」スイッチ設定一覧表 |
設定 番号 |
設定内容 |
1 側 |
FDD のデータをそのまま出力 |
2 側 |
VFO 回路で制御、加工したデータを出力 |
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