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翻訳サイトの活用方法


当ウェブサイトでは、一部の記事で「先に日本語版の記事を製作して、その後に記事の文章を翻訳」という手順により、日本語版と英語版の両方の記事を試験的に公開しています。

翻訳で用いる手段はいくつか有りますが、今回は

  • ウェブサイト用の文章を翻訳する
  • 元々の文章は比較的、説明台詞の文章である
  • 翻訳の正確性について多少は妥協できる

という条件を元に、相性が良いと考えられるインターネット上の翻訳サイトを活用する前提で記載します。


もくじ

はじめに

この記事では、翻訳サイトを用いて文章を翻訳する事を前提として記載していますが、元々の文章の特徴によっては翻訳サイトでの翻訳は相性が悪い場合が有る、という事を先にお知らせしておきます。

冒頭でも多少触れましたが、元々の文章が説明台詞の文章かつ、翻訳の正確性について多少の妥協が許されるのであれば、翻訳サイトは便利な存在と言えます。

一方で、小説の様に文化的な背景も合わさって初めて理解できる表現を含んでいる文章や、法律の解釈にも沿った上で何らかの契約に用いる様な文章の翻訳には、費用を負担してでも専門家へ翻訳を依頼した方が良いでしょう。


主な翻訳サイト

対応言語や翻訳結果の精度を限定しなければ翻訳サイトは無数に有りますが、令和五年 ( 2023 年 ) 現在使用できて使い勝手が良く、かつ、ある程度以上の精度を期待できる有名な翻訳サイトは次のようなものが挙げられます。

最後の翻訳サイトはアカウントの登録が必要です。

翻訳サイトは使用する前に、規約を参照して内容を確認しましょう。規約の中で特に注意しなくてはならないのが、個人情報や機密情報の漏洩対策や商用利用での利用制限です。

翻訳サイトで文章の入力や翻訳結果の出力を行うと、品質向上の為にそのデータが解析に回される事が有ります。こうなっては機密保持など期待できません。

仮にデータを保存しないとしても、翻訳サイトまでの通信途中で情報漏洩が発生する可能性も有りますので、例えば

  • 機密保持契約を結んだ専門家へ、翻訳を依頼する
  • 機密に触れる単語をダミーの単語へ書き換えてから翻訳して、翻訳後の文章でダミーの単語を本来の単語へ置き換える

の様な対策を考える必要が有ります。

その他に、翻訳後の文章を商用利用する場合に制限 ( 例えば、商用には一切利用してはならない、もしくは有料プランの契約が必須 ) が設けられている事も有ります。このような時は大人しく規約に従うか、別の翻訳サイトまたは方法で翻訳した方が良いでしょう。


元となる文章の書き方

翻訳サイトへ入力する文章は、機械翻訳の特性を掴んでいる文章でないと翻訳精度を高める事が出来ません。

まずは、中途半端に単語を省略せずに出来るだけ正確な文法を心掛けてください。例えば主語を省略している、接続語の使い方がおかしいなどの場合、元の文章に有った内容が丸ごと抜け落ちる、逆に過剰な翻訳などで意味が通じない翻訳結果が出力される可能性が高まります。

ただし文法が正確だとしても、文章の構造が複雑なだけで翻訳結果の精度が落ちる傾向が有ります。

日本語の文章では、例えば「A という企業が販売した B という製品で、大きく分けて C というシリーズと D というシリーズの製品が有る。」の様に、文章構造がいわゆる「重文」もしくは「複文」で、内容が三つ以上繋がっている、「可能性がない訳ではない」の様な二重否定構文などが翻訳しにくい文章として挙げられます。

この様な場合、文章は不自然にならない範囲で単純化した方が良い結果を得られやすくなります。先述した例文では「A という企業が販売した B という製品である。大きく分けて C というシリーズと、D というシリーズの製品が有る。」の様にすると良いでしょう。

英語の文章では、「to」やカンマで繋がってる長文の場合、ある単語がどの部分を説明しているのか翻訳サイトで判定しにくい場合が有り、それが翻訳精度の低下に繋がる様です。

くだけた文章も上手く翻訳できない場合が有る様ですので、翻訳サイトのクセを把握できるまでは、翻訳結果をあまり鵜呑みにしない方が良いと思われます。

先述した内容を守っているにも拘わらずどうしても上手く翻訳できない、必要な単語が省略されてしまうという場合は、別の翻訳サイトで翻訳すると上手くいく事も有りますので、試してみてください。


単語の注意事項

日本語の単語の中には、日本語特有の単語 ( 表現 ) という場合も有れば、複数の意味に捉えられる単語も有ります。元の文章と翻訳結果を比べた時に意味が変わってしまっている場合、問題個所を別の単語にしたり文章の書き方を変更するなどして翻訳しやすくした方が、翻訳精度を高める事が出来ます。

日本語特有の単語 ( 表現 ) として分かりやすいのは、和製英語です。文章中に和製英語が入っている場合、翻訳サイトは無関係に直訳してしまう傾向が強く、翻訳できたと見せかけて意味が通じない文章が出来上がります。和製英語の例としては、ノートパソコンが挙げられます。

日本では現在、手に持って手軽に持ち運べるパソコンを「ノート PC」などと呼ぶのが主流で、おおよそ 3kg を超えるパソコンを「デスクノート PC」と呼ぶ事も有ります。現在では「ラップトップ PC」という言葉は使われませんが、かつてはディスプレイ一体型の可搬式パソコンの事を「ラップトップ PC」と呼んでいました。

一方、日本以外の多くの国では、手に持って簡単に持ち運べるパソコンを「ラップトップコンピュータ」と呼び、その中でも比較的軽量なパソコンを「ノートブックコンピュータ」と呼びます。

元々が英語でも、元の意味から少し変化している例も有ります。例えば「チャージ」は日本語だと一般的には「貯める」の意味で使われますが、英語では「請求」の意味も有ります。


文字の入力

翻訳サイトではかつて、翻訳したい文章を入力した後に何らかの操作 ( 大抵は画面上の実行ボタンをクリック、もしくはタップ ) で翻訳を実行し、翻訳結果を出力していました。

近年では、翻訳させたい文章を入力しながらリアルタイムで翻訳結果を出力出来る様になりました。しかし、エディタ等で事前に文章を作ってから翻訳サイトへ一気に貼り付けて読み込ませた方が、翻訳時に前後の文脈も読み込めるからなのか翻訳結果の精度が良くなる傾向が見受けられます。


数字や単位、時刻

翻訳する文章に数値を表記している場合、カンマとピリオドの使い方が日本と同じとは限らない事に注意が必要です。例えば、ドイツやベトナムでは、カンマとピリオドの使い方が逆であるとか、フランスではピリオドを使わずに空白を使う、などが有ります。

数値を表記する場合は、同時に長さや体積などの単位を用いる事も有ると思われますが、特に、図面の様に正確さが必要な場合は単位の違いにも注意を払った方が良いでしょう。

長さを例にすると、日本をはじめ多くの国ではメートル法を使用していますが、ヤード・ポンド法を使用している国や地域も有ります。なお、同じ単位でも地域毎に微妙に長さが異なる場合も有る点は更なる注意を要します。先述したヤード・ポンド法は、アメリカとイギリスで微妙な違いが有る事は有名です。

そのほか、日本国内だと殆ど話題になる事は有りませんが、翻訳した文章で時刻を扱う時に時差が関わる場合は、どのように処理するのかも注目する必要が有るでしょう。


翻訳結果の確認

翻訳後の文章は、いきなり鵜呑みする事は勧められません。

原始的な確認方法は、翻訳した文章を読み込んで確かめる事ですが、これでは手間がかかってしまいます。もっと簡単な方法として、日本語から他言語へ翻訳後、翻訳した文章を更に日本語へ翻訳する方法が考えられます。

最初に翻訳した文章に露骨な誤りが生じると、再び日本語へ翻訳した際に意味が通じないか内容に誤りが含まれた翻訳結果が出力されるので、確認しやすくなります。

日本語から他言語へ翻訳してから再び日本語へ翻訳する場合、アルゴリズムが異なる翻訳サイトを組み合わせるとなお良い結果を期待できるでしょう。


そのほか

冒頭から前項までは翻訳サイトや翻訳の精度に関する事項を中心に解説しましたが、翻訳した文章を外部へ公開する時は他の事項にも注意しないと、意図しない問題を引き起こす場合が有ります。

人種や宗教、性別関連の様な分野は、相手の国や地域における文化とそれを構成する歴史的背景、タブーとなる事項を理解する事が重要です。翻訳と直結する訳ではありませんが、事前に知っておけば翻訳した文章で誤解を招く言い回しがないか、という視点で確認出来ます。古い記事になりますが、最後に参考文献を挙げておきます。

参考文献では、単語に関して看護婦から看護師へ変更になった事例 ( 平成十三年 ( 2001 年 ) に保健師助産師看護師法の改正に伴って名称変更 ) が挙げられていますが、他にもダムウェーターが小荷物専用昇降機へ変更になった事例 ( 平成十二年 ( 2000 年 ) 頃に建築基準法が改正されて変更 ) なども有ります。

単語を変えてしまうと意味が通じなくなる、引用元の文章を改変できない ( 著作権法上の引用の条件を満たす為に、文章を改変できない ) などで単語を変更できない場合、注釈を入れて誤解を避ける方法が考えられます。

参考文献で記載されている内容は、何処まで対応するのかは別としても、意図しない問題を引き起こしてトラブルに巻き込まれない為に、事前に調査しておくこと自体は無駄ではないでしょう。


参考文献


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