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サイン計画の謎


当ウェブサイトは、不特定多数の人間が使用する施設におけるサイン計画を参考に配色などを決めました。サインとは、例えば駅で見かける旅客案内する為に設置されている看板などの事を指し、これの全体計画を「サイン計画」と呼びます。

駅など不特定多数の人間が使う施設におけるサイン計画は、分かりやすさや見やすさを特に重視しなくてはならない事から、当ウェブサイトの配色を決める際に適切な配色を設定できると考えた為です。

せっかくなので、サイン計画の見やすさに関して調べた内容をまとめました。


ウェブサイトをサイン計画の一部として考えた場合、いわゆる内照式サインと考えることができます。内照式サインとは、半透明のパネルの裏側から照明で照らすサインの事で、駅のホームや通路に設置されている「出口」とか「のりかえ」などと書かれている看板でよく見かけます。

内照式サインはその作り方、設置の仕方により見やすさが異なっていて、適切な計画が行われていないと単なる見辛い看板となりがちです。特に弱視、色覚異常の症状を持っているとその傾向は強まります。

弱視については単なる視力低下から、まぶしさ、かすみ、にごり、輝度対比 ( コントラスト ) が低いと見えない、二重に見えるなどの症状を単独、または複数併発することがあり、色覚異常も複数の症状に分かれます。詳しく知りたい方は専門書をご覧下さい。


サイン計画を考えるとき最も重要なことは、何を優先して表示するか、です。分かりやすく誘導する為に、とにかくシンプルで、表示方法 ( 記号を並べる順番のような、一見些細な事も含みます。 ) の考え方が統一された計画が求められます。これをウェブサイトに応用すると、如何に内容を絞ったメニューをどこに配置するのか、が重要になります。

メニューは上部や横に配置することが一般的ですが、検索サイトから入ってきてメニューに気付かなかった人のために、ページの下部 ( 若しくは本文の最後 ) に index へ戻れる仕組みもあると良いでしょう。例えば駅のサイン計画では、視野狭窄で上方の視野が十分確保できない方の為に、天井以外に床面にも表示をすると親切とされています。

当ウェブサイトの場合は、視野狭窄によりポインティングデバイスを操作し辛い可能性にも考慮し、スクロールは縦方向で賄えるよう上部に主なメニューを配置し、ページ下部からは index へ戻れるようにしています。

参考
タッチパネルは視野狭窄の場合、操作しにくいという報告がある。タッチパネルは利点だけに思考が行きがちだが、想定される主な使用者層によっては、物理的なテンキーや方向キー程度のボタンでも操作できるようにしたり、画面に表示するボタンの大きさを各画面で極力統一して視界をずらさずに済むようにするなど、工夫した方が良いだろう。なお、タッチパネルによる操作と物理的なボタンによる操作は、意味もなく中途半端に混在させないこと。

次に重要なのが配色ですが、大きく分けて所謂ノセ文字 ( 明るい色の上に暗い色の文字 ) とヌキ文字 ( 暗い色の上に明るい色の文字 ) が考えられます。内照式サインの場合、羞明 ( 過剰にまぶしさを感じる症状 ) により文字が読み辛くならないよう、ヌキ文字が良いとされています。

参考
内照式サインは照明を消すと見辛くなる事、屋外では昼光の照度差が大きく、夏場に視認性が悪くなる事があるので、本来は外部から照明で照らす看板式サインの方が望ましい、と考えられる。どのような場合であっても、太陽光や照明の映り込みに対する検討、対策は必要である。
なお、文字高さが 50mm 以下の場合は、ノセ文字の方が見やすい、という研究報告もある。

羞明以外に色覚異常も考慮する場合、どのような症状の色覚異常であっても読みやすい十分な輝度対比を確保するためには、青系統の下地に白抜き文字とすると汎用性が高くなります。

参考
見やすくするためだからと言って、わざとらしい配色にすると却って見辛くなる。例えば階段の段鼻 ( 先端の部分 ) は単純に警告用テープを張ると却って見辛い、という報告もあり、意匠的 ( デザイン的 ) にバランスが取れた配色としながら輝度対比を確保する必要がある。
なお一般的に廊下のような部分では、全般照明の照度を JIS を元に 200lx 程度に設定していると思われるが、必要に応じ 300lx から 350lx 程度とし、照明器具の色温度や演色性、配光曲線にも注意を払うと、各種サイン類が読みやすくなる。

このような理由から、当ウェブサイトでは背景に濃い青、文字に白色を用いています。


文字の書体は漢字の場合、角ゴシック体 ( その中でも UD 仕様になっているもの ) が見やすいとされています。ただし症状により異なるようですので、当ウェブサイトでは書体は敢えて指定していません。ブラウザ側で指定して頂きたいと思います。

参考
内照式サインでは文字高さを最低でも 100mm 以上とし、書体の線は若干太めにすると遠方からも見やすくなる。なお使用する書体は、種類やサイズなどを極力統一する事。
余談であるが、プロポーザル ( プレゼンテーション ) を行う時にスライドを使う場合、文字高さは 100mm 以上ないと聴衆からスライド上の文字を読めない。

あとがき

一部の方々からは、駅にあるヌキ文字のサインはデザイン面で不評なようですが、社会情勢を考えると致し方ないのではないか、と思われます。

なお比較的新しいバスの車内で、椅子と床、手すりの色がの組合せがどの車両も殆ど同一なのは、輝度対比を一定以上確保する為だったりします。  ( 公共交通機関に関するガイドラインで、組み合わせが例示されています ) 


参考文献
国土交通省 公共交通機関の旅客施設・車両等に関するバリアフリー整備ガイドライン
色覚障害者、弱視(ロービジョン)者に対応したサイン環境整備に係る調査研究
高齢者に配慮した駅案内サインのための調査研究
「高齢者・障害者等配慮設計指針-情報通信における機器、ソフトウェア及びサービス」 ( JIS X 8341 ) 


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