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国産電算機のピンアサイン FDD 26 ピン端子編


もくじ

はじめに

FDD 端子は端子形状とピン数にいくつかの種類がありますので、注意してください。

また、端子形状やピン数が同一であるにも関わらずピンアサインが反転 ( この状態を俗に、「反転ケーブル」や「反転コネクタ」などと呼ぶ ) している事も有ります。詳細は工作室の記憶様の「コネクタの種類とピン番号」、にが HP 様の「MSX の FDD READY 信号の考察と検証」という記事を参照して下さい。

端子や電線の物理的形状の規格は内蔵型 FDD の場合、カードエッジ型端子はスリーエム ジャパン株式会社の 3463-0001 相当品、ボックス型ピンヘッダ端子は JEITA RC-5224A 相当品、電線はスリーエム ジャパン株式会社の 3365/34 相当品が基本になると思われます。

余談になりますが、FDD に使用するスイッチング電源は「最新フロッピ・ディスク装置とその応用ノウハウ」によると、無負荷から最大負荷までのステップ変動に強く、かつ、そのスイッチング周波数は FDD が使用する 62.5kHz から 250kHz を避けて出来るだけ低めにすると良いようです。


FDD 端子 ピンアサイン
 ( FD1238T、FD1138T、FD1139C ) 

主に PC-9800 シリーズの機種へ搭載されている、端子のピン数が 26 ピンの FDD のピンアサイン一覧表です。表中、最も左端の数字はピン番号です。

FDD 端子 ピンアサイン
 ( FD1238T、FD1138T、FD1139C ) 

日電
FD1238T
※1、※5
日電
FD1138T
FD1139C
※3、※4、※5



不明 日電
独自



参考写真
-1
参考写真
なし
1 +5V +5V
2 Index Index
3 +5V +5V
4 Drive Select 0 Drive Select 0
5 +5V +5V
6 Disk Change ? Disk Change
7 Non
Connected
Drive Select 1
8 Ready Ready
9 HEAD LOAD
※2
Head Load
10 Motor ON Motor ON
11 Density Density
12 Direction Direction
13 360/300 360/300
※6
14 Step Pulse Step Pulse
15 GND GND
16 Write Data Write Data
17 GND GND
18 Write Enable Write Enable
19 GND GND
20 Track 00 Track 00
21 GND GND
22 Write Protect Write Protect
23 GND GND
24 Read Data Read Data
25 GND GND
26 Side Select Side Select
  • ※1
    型番と P/N の組み合わせによって、PC-9821 用とAT 互換機用の物が存在する。一覧表で対象としている P/N は、134-506792-108-0 である。この他の P/N の個体については、HAMLIN's PAGE 様の「 FDD 関係」ページ内にある「PC-9821・9801・PC98-NX・PC/AT用3.5インチFDDの互換性一覧表」という記事を参照して確認する事。
  • ※2
    PC-9821 用の個体では、FDD 側では HEAD LOAD として定義しつつ、本体側で GND と接続する事で動作させている、という説がある。詳細については、工作室の記憶様の「FD1238Tのピンアサイン」という記事を参照の事。
  • ※3
    この世代の FDD は特に、型番と P/N の組み合わせにより仕様が異なっている事が少なくない。一覧表で対象としている P/N は、FD1138T が 134-506026-108-0、FD1139C が 134-505639-107-0 である。この他の似た型番 ( 例えば FD1137D や FD1138D など ) や P/N の個体については、HAMLIN's PAGE 様の「 FDD 関係」ページ内にある「PC-9821・9801・PC98-NX・PC/AT用3.5インチFDDの互換性一覧表」という記事や、工作室の記憶様の「PC-9801NL/R-02のFD1138DをFD1137Dで代替」という記事を参照して確認する事。
  • ※4
    FD1138T と FD1139C ではピン番号と信号の定義は一致している ( と思われる ) が、端子形状は異なる。FD1138T では所謂ピンヘッダ、FD1139C では 1.25mm ピッチの FPC、FFC 端子である。
  • ※5
    特に FPC、FFC 端子の場合、1 番ピンが分かりにくい。FDD により振り方が異なるので、1 番ピンが端子のどちら側なのか確認してから接続する事。
  • ※6
    FD のフォーマットとして、MS-DOS 形式の 640 kB ( 720 kB ) 、1.23 MB、1.44 MB の三種類に対応している 3 モードドライブの場合。640 kB ( 720 kB ) 、1.23 MB の二種類に対応している 2 モードドライブの場合は GND である。

FDD 端子 ピンアサイン
 ( MD3541G、MD3551、SMD-300 ) 

主に EPSON PC シリーズ ( PC-98 互換機 ) の機種へ搭載されている、端子のピン数が 26 ピンの FDD のピンアサイン一覧表です。表中、最も左端の数字はピン番号です。

FDD 端子 ピンアサイン
 ( MD3541G、MD3551、SMD-300 ) 
※6

キヤノン電子
MD3541G
 ( FDD 本体 ) 
※1、※2
キヤノン電子
MD3551
※1
エプソン
SMD-300
( 部品番号
SMD340
-301-00 )
※1



不明 不明 不明



参考写真
なし
参考写真
なし
参考写真
なし
1 +5V +5V +5V
2 Index Index Index
3 +5V +5V +5V
4 Drive Select 0 Drive Select 0 Drive Select 0
5 +5V +5V +5V
6 Non Connected
※3
不明
※7
不明
7 +5V +5V +5V
8 Head Load Ready Ready
9 Non Connected +5V 不明
10 Motor ON Motor ON Motor ON
11 Density
※4
High Density
※5
不明
12 Direction Direction Direction
13 Ready 不明 High Density
※5
14 Step Pulse Step Pulse Step Pulse
15 GND GND Non Connected
16 Write Data Write Data Write Data
17 GND GND GND
18 Write Enable Write Enable Write Enable
19 GND GND GND
20 Track 00 Track 00 Track 00
21 GND GND GND
22 Write Protect Write Protect Write Protect
23 GND GND GND
24 Read Data Read Data Read Data
25 GND GND GND
26 Side Select Side Select Side Select
  • ※1
    特に FPC、FFC 端子の場合、1 番ピンが分かりにくい。FDD により振り方が異なるので、1 番ピンが端子のどちら側なのか確認してから接続する事。
  • ※2
    この一覧表に掲載しているのは、FDD 本体のピンアサインである。純正の変換基板を使用する場合は、「FDD 端子 ピンアサイン ( 34 ピン端子の場合 ) 」に掲載している、98 用 FD1231T 相当のピンアサインから、360/300 信号と Disk Change 信号を GND へ読み替えたピンアサインになる。
  • ※3
    制御基板の空パターンを観察する限り、チップ抵抗によるジャンパを撤去してジャンパピンを植える事で、Drive Select 1 との選択が可能になる模様。
  • ※4
    FDD 本体は Density 信号。付属する 34 ピン端子への変換基板にて Density 信号を反転させた High Density 信号へ対応させている。
  • ※5
    Density 信号を反転させた信号。
  • ※6
    この一覧表を参照する際は、工作室の記憶様の「MD3541G,MD3551,SMD-300(SMD340-301-00),SMD-1000,SMD-1100のピンアサイン」という記事も合わせて参照すること。
  • ※7
    一覧表を作成した当時は不明だったものの、きょろサンチーム様の解析で信号が判明している。詳細は工作室の記憶様の「MD3541G,MD3551,SMD-300(SMD340-301-00),SMD-1000,SMD-1100のピンアサイン」という記事を参照すること。

FDD 端子 ピンアサイン
 ( D353M3D、EME279 シリーズ、SMD-1100 ) 

主に PC/AT 互換機やワープロ専用機などの機種へ搭載されている、端子のピン数が 26 ピンの FDD のピンアサイン一覧表です。表中、最も左端の数字はピン番号です。

FDD 端子 ピンアサイン
 ( D353M3D、EME279 シリーズ、SMD-1100 ) 

TEAC
FD-05HG
※1
ミツミ
D353M3D
-5057
または
パナソニック
EME279CSBL
EME279TB
EME-216Y
など
※1、※6
エプソン
SMD-1100
( 部品番号
SMD1140
-300-08 )



不明 不明 不明



参考写真
-1
参考写真
なし
参考写真
なし
1 +5V +5V +5V
2 Index Index Index
3 +5V +5V +5V
4 Drive Select 0 Drive Select 0 Drive Select 0
5 +5V +5V +5V
6 Disk Change Disk Change Disk Change
7 Non
Connected
Non
Connected
または
Drive Select 1
※3
不明
8 Ready Ready 不明
9 High Density Out
FDD から出力
※2
High Density Out 不明
10 Motor ON Motor ON Motor ON
11 Non Connected High Density In
※4
または
Non Connected
不明
12 Direction Direction Direction
13 Density GND
※4
または
Density
※5
Density
14 Step Pulse Step Pulse Step Pulse
15 GND GND 不明
16 Write Data Write Data Write Data
17 GND GND GND
18 Write Enable Write Enable Write Enable
19 GND GND GND
20 Track 00 Track 00 Track 00
21 GND GND GND
22 Write Protect Write Protect Write Protect
23 GND GND GND
24 Read Data Read Data Read Data
25 GND GND GND
26 Side Select Side Select Side Select
  • ※1
    特に FPC、FFC 端子の場合、1 番ピンが分かりにくい。FDD により振り方が異なるので、1 番ピンが端子のどちら側なのか確認してから接続する事。
  • ※2
    AT 互換機用の個体では、High Density Out である事が多いようだ。
  • ※3
    一部の例外を除いて、基本的には Non Connected である。
  • ※4
    EME-216Y の場合。
  • ※5
    FD のフォーマットとして、MS-DOS 形式の 720 kB、1.23 MB、1.44 MB の三種類に対応している 3 モードドライブの場合。720 kB、1.44 MB の二種類に対応している 2 モードドライブの場合は Non Connected である。
  • ※6
    当時の松下電器産業株式会社。松下グループの場合は製品により製造会社が入り組む様にして異なる為、仕様書や部品を探す時など注意を要する。

参考文献

  • 高橋 昇司 著 CQ 出版株式会社
    最新フロッピ・ディスク装置とその応用ノウハウ

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