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ATA/ATAPI の信号終端処理について


FM TOWNS や PC-98 でも SCSI HDD を使用している方がいらっしゃる事と思います。または、PC-98 ユーザの中には MATE A シリーズ以降でIDE HDD をお使いの方もいらっしゃると思います。

HDD には寿命がありまして、そろそろ寿命を迎えそうな HDD も当然あると思います。

しかし残念な事に PC-98 が現行商品だった頃までに登場した PC は所謂容量の壁が存在していまして、容量の壁以上の容量を持つ HDD を接続すると最悪、起動出来ません。

単純に HDD へ換装するなら ICC で容量を偽装して繋ぐ方法もありますが、そもそも、新品で IDE や SCSI インターフェースを持つ HDD は入手困難で、いつお亡くなりになるか分からない中古品が大半です。


そこで、CF やそれに準ずる変換基板を使うという手段があります。しかし、容量の壁に注意して接続しているにも拘らず CF や変換基板を認識しないというトラブルが発生する事があります。


原因はいくつか挙げられます。

一つ目として、CF には下記の動作モードが規定されています。

「PC Card ATA using I/O Mode」「PC Card ATA using Memory Mode」「True IDE Mode」この三つです。IDE に直接接続する為には、True IDE Mode に対応している必要があります。

本来、CF は CFA 規格 ( CF+ and CompactFlash Specification Revision 1.4 P19 4.2 ) の中に、三つの動作モード全てをサポートしなくてはならないと記載されています。しかし、PC Card としてコンフィグレーションが必要な動作モードしか実装していない CF モドキがあり、この様な CF はIDE に直接接続して使用する事は出来ません。


二つ目として、CF で適切な終端が行われていない、回路全体のインピーダンス特性が悪くてオーバーシュート等が発生している場合、接続がうまく行かない事があります。

特にオープンコレクタや 3 ステートなのにも拘らず何もしていない場合、静電気破壊やデータ化けを起こす可能性もありますので事前に対策を行う事を推奨します。

また、トーテムポールでなくてはならない回路をオープンコレクタで実装している例も有るらしいので、オープンコレクタになってしまっている場合はプルアップする必要があります。

プルアップの抵抗などで基本となる数値を記載した一覧を下記に記載しますので参考としてください。コントローラーのドライブ能力により微調整が必要な場合があります。


余談ですが、IDE デバイスのデバイス 0 と 1 を指定する方法は、CSEL 信号を使う方法とデバイスに実装されているマスター/スレーブジャンパピンを用いる方法があります。

AT 互換機の場合、基本的にジャンパピンを用いる仕様になっていますが、PC-98 の場合、一部の機種 ( Ce2など ) ではジャンパピンを取外してデバイスを接続しているケースがある事から、CSEL信号を用いているのかも知れません。

CSEL 信号はホスト側で GND に、デバイス側はプルアップしておきます。IDE の 28 ピン ( CSEL 信号 ) が繋がっているとデバイス 0、繋がっていないとデバイス 1と認識されます。なお、CSEL 信号を使わない場合であっても、ホスト側は必ず GND に接続していなくてはなりません。


はじめに

信号終端処理に関する表です。抵抗の値は特記があるもの以外、最小値です。

IDE 40 ピンコネクタの終端処理 ( 抵抗の単位 ohm ) 



信号
名称
ドライバ
タイプ
ホスト側
プルアップ
 ( PU ) 
 or 
プルダウン
 ( PD ) 
抵抗
終端
抵抗
ケーブル部
プルアップ
 ( PU ) 
 or 
プルダウン
 ( PD ) 
抵抗
ケー
ブル
終端
抵抗
デバイス側
プルアップ
 ( PU ) 
 or 
プルダウン
 ( PD ) 
抵抗
1 RESET- TP - 33 - 82 -
2 GND - - - - - -
3 DD7 TS PD 10k 33 - 33 -
4 DD8 TS - 33 - 33 -
5 DD6 TS - 33 - 33 -
6 DD9 TS - 33 - 33 -
7 DD5 TS - 33 - 33 -
8 DD10 TS - 33 - 33 -
9 DD4 TS - 33 - 33 -
10 DD11 TS - 33 - 33 -
11 DD3 TS - 33 - 33 -
12 DD12 TS - 33 - 33 -
13 DD2 TS - 33 - 33 -
14 DD13 TS - 33 - 33 -
15 DD1 TS - 33 - 33 -
16 DD14 TS - 33 - 33 -
17 DD0 TS - 33 - 33 -
18 DD15 TS - 33 - 33 -
19 GND - - - - - -
20 NC
 ( KEY ) 
- - - - - -
21 DMARQ TS - 82 PD 5.6k 22 -
22 GND - - - - - -
23 DIOW- TS - 22 - 82 -
24 GND - - - - - -
25 DIOR- TS - 22 - 82 -
26 GND - - - - - -
27 IORDY TS - 82 PU 4.7k 22 -
28 CSEL - - GND - - PU 10k
29 DMACK- TP - 22 - 82 -
30 GND - - - - - -
31 INTRQ TS PD 10k 82 - 22 -
32 IOCS16- - - - - - -
33 DA1 TP - 33 - 82 -
34 PDIAG- TS - - - - PU 10k
35 DA0 TP - 33 - 82 -
36 DA2 TP - 33 - 82 -
37 CS0- TP - 33 - 82 -
38 CS1- TP - 33 - 82 -
39 DASP- OC - - - - PU 10k
40 GND - - - - - -
  • 各抵抗は、ホスト側と記載のある左側からデバイス側に向かって順番に実装する。
  • 終端抵抗は、回路にシリーズ ( 直列 ) に挿入する。
  • 「ドライバタイプ」欄の略号は次の通り。「TP」はトーテムポール、「TS」は 3 ステート、「OC」はオープンコレクタ
  • 「INTRQ」は、コントローラによってはプルアップする場合あり。
  • 「IOCS16-」は、ATA-3 で廃止された。
  • 一覧の数値は最小値だが、「PDIAG-」のみ固定で精度は前後 5 % 以内。
  • プルアップの数値は、DC5V でプルアップする場合。
  • 44 ピンコネクタの場合、上記の一覧に加え以下が定義されている。
    A から D まで ----- ベンダ定義
    E 、F ----- ( KEY ) 
    1 から 40 まで ----- 上記一覧と同様
    41 ----- DC5V ( Logic ) 
    42 ----- DC5V ( Motor ) 
    43 ----- GND
    41 ----- Type-

おまけ

IDE 40 芯ケーブルの仕様
コネクタ 3M 製 3417-7000 相当
ケーブル 3M 製 3365-40 相当
ケーブル長さ ホスト〜デバイス 0 最少 127.00 mm
最大 304.80 mm
デバイス 0 〜 デバイス 1 最少 127.00 mm
最大 152.40 mm
ホスト 〜 デバイス 0 〜 デバイス 1 最少 254.00 mm
最大 457.20 mm

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